Ziggy Films '70s
バードシット

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僕は鳥になって 空を飛びたい
−やさしくも滑稽で、おかしくも悲しい少年ブルースターの夢−
‘70年代ハリウッドルネッサンスの真只中、
アルトマンが辿りついた奇想天外な狂騒コメディ。
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鳥のように自由な飛翔を夢みて自分の肉体を鍛え、翼のある装置を作って空を飛ぶ準備を進める少年を主人公に、人間社会の常識と日常の愚かしさをことごとくパロディ化した作品。アメリカ南部、テキサス州ヒューストンに当時できたばかりの、最新設備と厳重な警備を誇る巨大なアストロドーム(屋内野球場)の地下に主人公がこっそり隠れ住むという設定、人類史上初めて空を飛んだアメリカの英雄=ライト兄弟の兄はクリスマス・キャロルのスクルージも真っ青な“守銭奴”と化して品位のない姿をさらし、警官は平気でカツアゲをする。カウンター・カルチャーの最先端を行くサンフランシスコからやって来たスタイリッシュでハードボイルドな刑事は姿形に似合わず間抜けなドジを踏まされ、女たちは貞操観念も乏しく裸になって少年に迫る……そして少年を窮地に追い込む男たちがことごとく殺され、死体にはデス・マークならぬバード★シット(…つまり鳥のフン)がいつもべったりと顔に張り付いて……といった具合だ。

この映画のなかではあらゆる社会通念が風刺の対象となり、そのアイロニーはさらにバカバカしくもナンセンスな演出で徹底的にやり込められる。まさにロバート・アルトマン監督の真骨頂といったブラック・ユーモア満載の作品だ。 アルトマン自身、1976年のプレイボーイ誌のインタビューで「この時期の一番のお気に入り」と応えている。世界的な大ヒットとなった『M★A★S★H(マッシュ)』の勢いにのって、思う存分に撮った作品と言えるだろう。

製作はルー・アドラー、監督は『M★A★S★H (マッシュ)』のロバート・アルトマン。脚本はドーラン・ウィリアム・キャノンのオリジナルだが、鳥類学者のエピソードなどを付け加え、アルトマンが大幅に書き直した(契約上クレジットはなし)。撮影はレイマー・ボーレンとジョーダン・クローネンウェス、音楽はジーン・ペイジ、編集はルー・ロンバード、翼のデザインはレオン・エリックソンがそれぞれ担当。出演は『いちご白書』のバッド・コート、『M★A★S★H(マッシュ)』のサリー・ケラーマン、『さすらいの大空』のウィリアム・ウィンダム、『宇宙大征服』のマイケル・マーフィ、『愛すれど心さびしく』のステイシー・キーチ、新人のシェリー・デュヴァル、『真夜中のカーボーイ』のジェニファー・ソールト、ジョン・シャックなど。

7月3日(土)より 『バード★シット』
7月17日(土)より『ハロルドとモード/少年は虹を渡る』
新宿武蔵野館にて2作品連続ロードショー
その他、全国順次ロードショー 詳細はこちら

配給/日本スカイウェイ、アダンソニア    配給協力/コミュニティシネマセンター     宣伝/メゾン

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TEL 03(3354)5670     http://shinjuku.musashino-k.jp