Ziggy Films '70s
バードシット

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僕はようやく、生きていく意味を見つけた。
−老女モードとの出会いが少年ハロルドの運命を変えた−
‘70年代ハリウッドルネッサンスの真只中、ハル・アシュビーが描き出した
滲み出る青春の痛みがあふれる人生讃歌。
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生きることの意味を見いだせず、死の幻想に酔い、自殺を夢見る19歳の少年が、自由を謳歌して生きる79歳の老婦人との出会いを通して、恋を知り、青春の喜びや悲しみ、痛みに触れ、人生を歩みだす姿を描く。上流階級の教育熱心な母親と軍人の叔父に囲まれる暮らしの息苦しさ、嫌悪、体制と若者の対立といった構図の中で、過去の絶望的な体験から、何ものにも縛られないで生きる天真爛漫なモードの明るさに導かれ、やがて青春と決別する日々を、シニカルでナンセンスな70年代ふうの笑いと少年の心情に寄り添い、励ますようなキャット・スティーヴンスの歌を散りばめながら綴る。

公開以来、約40年を経た現在もカルト的な人気を誇る、このみずみずしい青春映画は2003年アメリカ、エンターテインメント・ウイークリー誌の<カルトムービーTOP50>で4位に選出されたほか、キャメロン・ディアスなどハリウッドの俳優や監督たちにも多くのフアンをもち、特にこの映画の熱狂的なファンである『あの頃ペニーレインと』(2000)のキャメロン・クロウ監督は自身のレコード会社vinyl film record から2007年に2500枚の限定サントラ版LPを発売した。また、日本でも2007年には大方斐紗子/三浦涼介でミュージカル化、2008年には浅丘ルリ子/西島隆弘で舞台化されるなど、コリン・ヒギンズ脚本の素晴らしさは時代を超えて生き続けている。

監督は『夜の大捜査線』(67年)の編集でオスカーを獲得し、『華麗なる賭け』(68年)『真夜中の青春』(70年)と当時、監督として順調に滑り出したばかりのハル・アシュビー。少年ハロルド役には『M★A★S★H(マッシュ)』『バード★シット』『いちご白書』(いずれも70年)と立て続けに出演し、青春時代の繊細な青年役で一躍脚光を浴びていたバッド・コート。そして老婦人モード役には『ローズマリーの赤ちゃん』(68年)でアカデミー助演女優賞を獲得した大ベテラン、ルース・ゴードン。撮影はこの作品以降、素晴らしい活躍を見せるジョン・A・アロンゾ。曇りの日に戸外撮影、晴れた日に屋内を撮るなど、ハル・アシュビー監督の意図に応え、薄暗い室内に差し込む光線の美しさや戸外の柔らかい光など、情感あふれる映像で繊細な物語を描き出している。

製作はコリン・ヒギンズとチャールズ・B・マルヴェヒル、脚本コリン・ヒギンズ、撮影ジョン・A・アロンゾ、音楽キャット・スティーヴンス。編集はウィリアム・A・ソーヤーとエドワード・A・ワーシルカ・ジュニア、美術はマイケル・ホーラーが各々担当。出演はほかにヴィヴィアン・ピックルズ、シリル・キューザック、チャールズ・タイナー、エレン・ギア、エリック・クリスマス、G・ウッド、ジュディ・エングルズなど。

7月3日(土)より 『バード★シット』
7月17日(土)より『ハロルドとモード/少年は虹を渡る』
新宿武蔵野館にて2作品連続ロードショー
その他、全国順次ロードショー 詳細はこちら

配給/日本スカイウェイ、アダンソニア    配給協力/コミュニティシネマセンター     宣伝/メゾン

「お問い合わせ/新宿武蔵野館」
TEL 03(3354)5670     http://shinjuku.musashino-k.jp